ファスティング体験記 序文
健康志向の40代半ばの男、YASUKEです。
突然ですが、ファスティングってしたことありますか?
私は先日、生まれて初めてファスティングをやってみました。
絶食期間は2日。
ファスティングとしてはインパクトに欠ける長さではありますが、
それでも中々得難い経験ができたのでご紹介したいと思います。

諸説あるけど
3日間の断食から特に効果が上がると言われているんだけどね



いきなりハードルを上げると挫折するから
できるところからやってみよう
ファスティングの定義
まず、ファスティングとは何かの定義について簡単に触れておきます。
近年よく耳にするようになったものの「断食」や「絶食」と何が違うのか、それとも同じなのか、いまいちはっきりしない部分があります。
ネット上でも同義で扱われていることが多いのですが、
それだと話を進める上で混同するし、ただ横文字を使いたいだけのように見えてしまいます。
そこで私は今回実際にファスティングを体験してみて、ファスティングとは「食を断つ」だけでなく、準備期間、絶食期間、回復食期間、飲料におけるルール(アルコール、カフェインを避ける)などを含む一連の行動様式のことであると認識しました。少なくても当記事においてはファスティングを上記のように定義したいと思います。
では、ファスティングの工程についてざっくり説明してみます。
いきなり断食すると胃がビックリしてしまうので、絶食予定の日数と同程度の期間、減食メニューにします。
胃に負担がかからない和食が良いとされています。
また、味の濃いものや、油物、お酒やコーヒー、小麦系食品などは控えめにした方が良いようです。
固形物は基本、食べません。飲料は、水や薄めた酵素ドリンク。麦茶など。
アルコールやカフェインは控えます。
絶食明けの最初の食事ではスッキリ大根を食べます。
スッキリ大根はデトックスをブーストする効果があります。
その後、準備期間と同じようなメニューで過ごします。



ファスティングってただ食べないだけかと思ったらちょっと面倒くさいね



準備期間と回復期間は先人たちが残してくれた知恵だよ
ファスティングをする「私」について
ファスティングをする際には、自分のライフスタイルや体質などが影響すると思うので私のスペックとファスティングやってみようと思った理由を簡単に記しておきます。
私のスペック
- 年齢:44歳
- 身長:177cm
- 体重:69kg
- 体質:健康診断ではLDLの数値高め
- 仕事:デスクワーク多め。出向してクライアントのオフィス(仮に渋谷区と北区とする)に行くことが多い
- 悩み:空腹時、集中力が切れやすい
- 飲酒:平均週4〜5日。量はワイン1〜2杯程度
ファスティングの理由
なぜ、こんな苦行のようなことをしようと思ったか。
敢えて一言で言うなら、デトックス願望。
40年身体に溜まった毒を一度出し切ってみたい願望がありました。健康診断で毎回LDLが高いことも気になっていました(我が一族郎党この傾向にあるようです)。これが改善されたらラッキーです。
また、ファスティング経験者がよく言う「肌が再生される感じ」「頭がスッキリする感じ」もどんなものか味わってみたかった。細胞が再生するということは自分の意識にも良い影響があるのではないか。はい、一言で表すならアンチエイジングってやつです。
ただ、人一倍食べることにこだわりがある自分が断食なんて本当にできるのか。そこはかなり不安でした。
特に仕事中などは、空腹だと集中力が持たないタイプで、いつもの私といえば、ランチの時間が近づくと時計ばかり見て、11時半には脱兎の如く飲食店へと発進するのです。学生時代はほぼ毎回、早弁していました。
そんな自分がファスティングでどう変わるのか。
結局はそんんな好奇心が一番の動機だったかもしれません。
また、仕事で酵素ドリンク「蓬のそよぎ」のデザインやSNSなどを担当したことも大きな要因です。
メーカーの人からはファスティングにも最適と聞いていました。
これをSNSなどで展開する上で、自分がファスティングを経験しておくことは大事だと思いました。
蓬のそよぎのリンクも貼っておきます。
今回参考にしたのは「蓬のそよぎ」を使用したこちらのファスティングレシピです。


それではいざ、ファスティングの中心部へ突入します。



ファスティングで体内を綺麗にすることで病気が治った、とかそんな話もチラホラ聞くよね



飢餓状態で潜在能力のスイッチが入るのかな
ファスティング日誌
ファスティング1日目=準備食1日目
朝 | りんご、キウイ、蓬のそよぎ |
昼 | かき揚げ天うどん、しらす丼 |
夜 | チゲ鍋 |
準備食1日目。朝。
我が家の朝食はキウイなどのフルーツにヨーグルトと酵素ドリンク「蓬のそよぎ」をかけたものが多い。
この日は動物性たんぱく質を減らした方が良いということで、ヨーグルトは抜き。
いつもより少し軽めの朝食です。
準備食1日目。昼。
私が出向している北区の街には和食屋が少ない。
唯一の美味しい和食がうどん屋。


数日後には絶食という苦行を行うということで、好物のかき揚げ天うどんを食べる。
それだけでは足らず、しらす丼も追加してしまう。
準備食1日目。夜、
妻がチゲ鍋を用意してくれていた。ちなみに妻も同じ日程でファスティングをします。
野菜をたくさん摂れることでチゲ鍋にしたらしい。
我が家では夜に米などの炭水化物を取らないので、こういった時の献立が難しいのです。



準備食っていうか普通じゃん



これなら出来そう
ファスティング2日目=準備食2日目
朝 | フルーツと蓬のそよぎ |
昼 | 穴子丼 |
夜 | 冷蔵庫のカニカマ |
準備食2日目。渋谷区のオフィスで仕事をする日。
明日から絶食するのというタイミングで食べたランチの穴子丼がビックリするくらいハズレで泣く。
夕飯は何か少しでも食べておこうと思い、冷蔵庫にあったカニカマを食べる。
油っぽく無い、味が濃くない、辛くない、小麦でない、などの条件を兼ね備えた食材を探すのは本当に難しい。。





一気に食事が貧相になったね



これは真似できるかな・・
ファスティング3日目=絶食1日目
朝 | 重湯(=薄いおかゆ)少し |
昼 | 酵素水、水 |
夕 | 酵素水、水 |
夜 | 酵素水、水 |


朝は重湯を少々。ほぼ液体ということでセーフ。
この日も出向仕事。前日からの減食で若干の倦怠感はありつつも普通に動ける。むしろ集中力はある。
水をたくさん飲んだ方が良いとのことなので、2Lのミネラルウォーターを購入。
ランチタイムになると水筒に作ってきた酵素水を飲む。
これは蓬のそよぎを3倍ほどの水で薄めたもの。
空腹で研ぎ澄まされた味覚に酵素の複雑な味が染みわたる。実に美味しい。蓬のそよぎに使われる80種類の素材の中でも、下の方のレイヤーにある海藻の味なども感じられて、スープのようで美味しい。まさにいのちの水。
とは言え、液体を飲むだけの昼食は1分ほどで終わってしまいすぐに手持無沙汰に。
近所をぶらぶらする。出向先の近くにある恵比寿ガーデンプレイスのスーパーはオーガニックフードのラインナップがすごい。
無添加のスープなども充実していて、まさにファスティングする人に向けたような品揃え。
「ファスティングが明けたら色々食べてみよう」という気持ちになる。
夕方になるとズキズキ頭痛が始まる。これは想定範囲内だ。(好転反応として有名)
酵素水を飲むと緩和されたが、まだ痛い。が、集中力はある。何かに集中していたい気持ち。
集中することがないと、自分が今、ファスティング中であること強く意識してしまう。
弱めのズキズキ頭痛が続き、疲労感がやってくる。元気なし。
酵素水を飲むことで若干緩和する。
何かを食べたいわけではないが、あまりに元気が出ないので、
明日朝からは回復食に戻ろうかと考える。



頭痛、、ひょっとして血糖値が下がっているのかも。ちょっと想定より時間が早いけど既にケトジェニックに切り替わったのかも。



ケトジェニック!どういうこと・・?



簡単に言うと、人間の身体は体内のブドウ糖エネルギーが無くなると、脂肪を燃やし始めるシステムなの。脂肪から作られるエネルギーをケトン体というの。通常絶食から48時間後くらいにそれが起きると言われているの、ググってみて!



ケトン体!!48時間後!!
ファスティング4日目=絶食2日目
朝 | 酵素水、白湯 |
昼 | 酵素水、水 |
夕 | 酵素水、水 |
夜 | 酵素水、水 |
朝起きると昨晩の不調とは打って変わって爽やかな気分。
もうしばらくファスティングを続けることを決める。
仕事中も集中力があって、絶食していることを忘れる。
酵素水を飲み、近所を散歩。集中力があり、休憩抜きでもいけそうだったが一応外に出る。街歩きでは気になる飯屋をたくさん見つける。空腹はほとんど苦にならず。エネルギーが切り替わったのかもしれない。もう1日できそうな気がする。
夕方、隣席の人に飯屋の話を結構してた。飯の話をしてると少し空腹に。頭は冴えてて倦怠感はない。足の先まで意識が巡ってる感じ。ただ、地元の駅の階段が重く感じる。
酵素水飲むと回復。もう1日いけるかもしれない。それくらいコンディションは良かった。
空腹は全く苦にならない。
しかし、ファスティングは絶食期間と同じだけ回復食期間も設けなくてはならない。
絶食を3日することはできそうだったが、その後3日間、制限のある生活をするのは現実的では無い気がした。
ファスティング5日目=回復食1日目
朝 | スッキリ大根、酵素水 |
昼 | 納豆とお粥 |
おやつ | 焼き芋、胡麻豆腐 |
夜 | 豆腐と椎茸のあんかけ風スープ きゅうりとわかめの酢の物 トマト 茹でレタスのポン酢がけ |
朝食
起きてから気持ち悪い。胃が締め付けられ萎み上がってるような感覚。
これは初めての経験、、では無い気がした。それが何なのかは思い出せない。
胃が空っぽすぎて、深く呼吸ができない。早く酵素水を、飲みたい。奇跡の水を。。。
しかし絶食明けの回復食はまず「スッキリ大根」と決まっている。酵素水はその後。
まず白湯を飲み、梅汁、大根を食べる。2日ぶりの固形物なのだが、胃が受け付けない。
食事を終えると、座っているのが辛くなり、2階の寝室で横になる。その時の階段の重いこと。
そしてベッドで横になって思い出した。この飢餓感はかつて新潟で生酒を飲み過ぎた翌日嘔吐しまくった時の、あの二日酔いの感覚に似ていることに思い当たる。あの時も完全に胃が空っぽになったのだった。
酵素水を飲んで復活。
昼には納豆とお粥を食べる。おかゆの汁を飲むだけで美味しい。納豆もとても美味しい。
おかゆは茶碗3分の2程度とのことだが、物足りない。エネルギー不足なのか、身体が重い。食後、再びベッドに倒れる。



回復食1日目に納豆を食べることについては諸説あるみたい



納豆は固形物だからねぇ



お粥もダイエット目的だと諸説あるみたい



じゃあ何を食べたらいいんだろう。。
おやつ
妻が買ってきてくれた焼き芋を食べる。美味い。
しかしなんというか、摂取している栄養に偏りを感じる。モヤっとする。
空腹感に苛まれる。炭水化物ばかりではなく、タンパク質が必要な気がして、好物の胡麻豆腐を食べる。
若干の倦怠感が続く。私は滅多に牛肉を食べないのだが、珍しく焼き肉が食べたい気がした。
やはりタンパク質が欠乏しているのではないか。
夕飯
・豆腐と椎茸のあんかけ風スープ
・きゅうりとわかめの酢の物
・トマト
・茹でレタスのポン酢がけ
満腹で階段が重い。食べた分だけ身体が重くなる実感。冷蔵庫を開けると見えるクリームチーズが恋しい。
ファスティング6日目=回復食2日目
朝 | りんご、キウイ、わかめ卵スープ、蓬のそよぎ |
昼 | 大根おろしそば、おはぎ |
夜 | ダルスープ 焼き蓮根 焼きナス 豆腐 ウニ豆腐 |
朝食
りんご、キウイ、わかめ卵スープ。酵素ドリンク
妻が最後に垂らしてくれた、ごま油で一気に重くなる。
油はまだ早かった。まだカフェインは取らない方がよさそうなので、コーヒーはやめて、蓬茶を入れる。
自転車通勤が重い。体力が落ちているので電車で通勤すべきだったが、昼飯には北区のオフィスから少し離れた場所にある蕎麦屋に行くと決めていたので、自転車で行くしか無かった。
昼食
・大根おろしそば
・おはぎ
胃は完全にそばを求めている。行きつけの蕎麦屋で二八そばを食べる。
元々美味しいお店だが、この日のおろしそばは麻薬的なおいしさ。。
ちゃんとよく噛んで食べる。本格的な蕎麦屋なので、大盛にしても腹8分目くらいの量なのだが、まだ胃袋が縮んでいるせいか十分満足。食後、後ろの壁に貼られた手書きのメニューを見て、十割そばもあることに気がついた。
次回は十割そばにすることを誓いつつオフィスに戻ろうとしたが、気がついたら道中にある和菓子屋でおはぎを買っていた。


夕飯
・ダルスープ
・焼き蓮根
・焼きナス
・豆腐
・ウ●豆腐
豆と野菜を中心とした、回復食として完璧な夕食だった。
ただ、もう少し食べたい。私はそんな時、豆腐を食べる習慣がある。
豆腐なら消化に良いので大丈夫だろうと冷蔵庫にあった豆腐の亜種、ウ○の味がする豆腐を食べてしまった。
これが間違いだった。断食明けの敏感な舌の上に暴力的なケミカル電流が走る。しょっぱい。
以前食べた時は酒のつまみとして美味しかったのだが。。
先人たちが「回復食に味の濃いものはよく無い」と伝えている意味が分かった。
ファスティング後は味が数倍強力に感じられるのだ。
食べ物を残す、ということができない私は結局完食。
それからの喉の渇きが尋常ではなかった。
喉にイカの塩辛が張り付いてるかのような感覚が残り、全身がだるい。
添加物の恐ろしさはこういう敏感な状態の時、はっきり分かる。
最終的にはお腹を下して終了。
断食明けに味の濃いもの、油物はほんとにやめた方が良いと痛感。
そんなわけで私のファスティングはこの晩で終了した。
ファスティングを終えて
しばらく続いた感覚「油っぽいもの食べたく無い」
こうして私は絶食2日間のファスティングを終了したのですが、
感覚的にはそれ以降も数日間、ファスティングが続いているようでした。
胃や感覚が敏感になっているのか、
朝食にパンを食べると重く感じました。
ヨーグルトすら重い。油っぽい食事はNG。
なんというか、参政党が主張しているような食生活をしたい気分なのです。
出向先の北区の街では、ランチの店選びが大変で、敏感な味覚にフィットしそうな店がない。
ファスティング明けには例えば下記のような飲食店があると助かるのだが、この街には無いのです。
(自転車で行動範囲を広げるとある)
・魚が食べられる和食店
・自然派カレー店
・意識高い蕎麦屋
・ビーガンレストラン


ファスティン後の気づき「大変なのは絶食後」
そこで気がつきました。
ファスティングで大変なのは絶食期間以上に、回復食期間とその後、なのです。
とにかく身体がジャンクな食事を受け付けない。
かつてベジタリアンを実践していた時期の苦労を思い出した。
意識の高い街でないと、外食が出来ず、神経質になっていく。。
ファーストフードで溢れた街で健全に生きるには、やはりある程度の「鈍感さ」が必要なのです。
しかしそんな食事ばかりしているのは到底、健全とは言えない。。
私は職場に弁当を持参することが増えました。
おにぎりと味噌汁とたくあん。
ファスティング後、私が得たのはこのメニューが最高だと感じられる感覚でした。
総括
ここまで書いてみて大変だった記憶が蘇ってきましたが、
やっている最中は結構調子が良かった記憶があります。
またやりたいか、と聞かれればタイミング次第でまたやっても良いと思っています。
1年に1度くらい、3日絶食のファスティングをやると良いような気がしています。
普段、結構食いしん坊なので。
この記事では表現しきれませんが、飢餓状態になることで得られる感覚もありました。
それはSteve Jobsの有名な言葉「Stay hungry, Stay foolish」的な何かかもしれません。
イスラム教やその他の様々な宗教において「絶食」が取り入れられている理由とリンクするかもしれません。
例えば、自分の恐怖心というものを見てみると、「メシが食えなくなるかも」というのがあります。
長いこと個人事業主で仕事をしているため、その感覚が常にあるのです。
今回、絶食をすることでその恐怖の状態を身を以て体感できました。
もちろん、模擬なのですが、その状態を味わってみることで恐怖の対象の姿を冷静に見られたというか。。
そもそも狩猟採集時代はそんな飢餓の感覚が常にそばにあったものだと思います。
そして研ぎ澄まされた飢餓状態の中で生まれたイノベーションもあったのかもしれません。
そんなことを夢想しつつ、私はまたいつかファスティングをしようと思います。
ちなみに、体重は3kgくらい落ちました。
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